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環境・社会報告書2009 全データ 社会・環境報告書 社会・環境活動 | テープのニチバン

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(1)

環境 社会報告

(2)

会社概要

(2009 年 3 月 31 日現在)

2005 200 2007 2008 2004

38,87039,42939,64240,56738,718

10 000 0 20 000 30 000 40 000 50 000 ( )

(年度) ■売上高(連結)

11,947 30.9%

38,718

26,770 69.1% メディカル事業部

テープ事業部

■事業区分別売上高(連結)

500 0 750 1 000 1 250 1 500 1 750 2 000 2 250 250

2005 200 2007 2008 2004

( )

(年度) 1,650 1,611

1,407 1,938

1,436 ■経常利益(連結)

0 400 00 800 1 000 ( ) 200

20042005200 2007 2008(年度)

768753 759759 750759 768

768

749

749 ■従業員数(単体)  本報告書は、読者の皆様にニチバンの環境・

社会への取り組みについて広く知っていただく コミュニケーションツールとして 2003 年に発 行をはじめてから7回目の発行を迎えました。  今回の報告書では、埼玉工場で開催された地 域住民の方々との 「 環境コミュニケーション 」 についてを特集として紹介しています。  また社会とのかかわりに関する内容の充実を はかり、「わかりやすい報告書」をモットーに写 真などを多く取り入れた編集を心がけました。 報告対象組織

 ニチバン(株) ニチバンプリント(株)  ニチバンテクノ(株) ニチバンメディカル(株) 報告対象期間

2008 年 4 月 1 日〜 2009 年 3 月 31 日 ( 重要な事象・取り組みに関しては、2009 年度の

情報も一部含まれます。)

報告対象分野:環境・社会・経済的側面 参考にしたガイドライン

・環境省「環境報告ガイドライン(2007 年版)」 ・環境省「環境会計ガイドライン(2005 年版)」 発行:2009 年 10 月

編集方針 会社概要

2008 年度事業ハイライト トップインタビュー

目次

お客様とのかかわり 社員とのかかわり 社会とのかかわり

環境方針/環境目標と実績 担当役員コメント/ 環境マネジメントシステム 環境負荷データ

環境会計

省エネルギーへの取り組み/

廃棄物削減への取り組み/化学物質の管理 省資源への取り組み

コーポレート・ガバナンス メディカル事業部の取り組み テープ事業部の取り組み

特集

環境コミュニケーション

01 02 03 05 17 19 21 11 12 13 14 15 16 07 09 10 事業報告

環境報告

社会性報告

■商号 ニチバン株式会社

■創立 大正 7 年 1 月

■本社所在地 〒 112-8663

東京都文京区関口二丁目 3 番 3 号 TEL.03-5978-5601

■代表者 代表取締役社長 堀田 直人 ■資本金 5,451 百万円

■売上高 37,469 百万円(単体) 38,718 百万円(連結) ■従業員数 749 名(単体)

■株主数 5,006 名

■子会社 ニチバンプリント株式会社 ニチバンテクノ株式会社 ニチバンメディカル株式会社 ■関連会社 国内 1 社

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Environmental and Social Report 2009

2

2008 年度事業ハイライト

®は登録商標です。TM は商標です。

5

6

7

9

10

11月

12

3

エコプロダクツ 2008

セロテープアート®展

2008

2009

「インジェクションパッドマイルド」新発売

平成 20 年 3 月期(第 104 期)決算発表 IR 活動

新製品

第 104 回定時株主総会開催 IR 活動

「ISOT2008」への出展 企業活動

「セロテープ®発売 60 周年記念」キャンペーンスタート PR 活動

「ひびわれ保護バンTM」新発売 新製品

環境・社会報告書 2008 を発行 企業活動

平成 21 年 3 月期(第 105 期)中間決算発表 IR 活動

「ユビケアフィルムTM」新発売 新製品

「はってかさねていろであそぼう」新発売 新製品

「エコプロダクツ 2008」への出展 企業活動

「瀬畑亮セロテープアート®展」開催 企業活動

「第 9 回 JAPAN ドラッグストアショー」への出展 企業活動

「メパッチ®クリア SG」新発売 新製品

(4)

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 「ニチバンにかかわるすべての人々の幸せを実現します」 というニチバンの基本理念はもちろんのこととして、存続 し続けることが企業として最大の責任であると考えます。  この責任を果たし、今後もステークホルダーの皆様から 信頼され続ける企業であるために、より良い製品を提供す るとともに社会情勢や環境の変化を見据えた活動を推進す ることが大切だと考えています。

  ニ チ バ ン の 中 期 経 営 計 画 は 2007 年 度 を 最 終 と し た 【TAG2007】で一区切りしまし た。数値目標をベースとした中 期経営計画であり、この遂行時 に、原材料の高騰など予測不可 能な事態が多発し、その乖離に 苦慮しました。そこで 2008 年 度からの『事業フィールド』戦 略では、具体的な方向性・施策

を重視した内容とし、数値管理は一年ごとに精度をあげて チェックを行うこととしました。

 この施策をわかりやすく各部署毎に落としこみ、PDCA を行ってしっかりと根付くようにしています。また、時代 の流れを感度良くとらえて、消費者に受け入れられる新製 品の開発を行い、メーカーとしてニチバンが永続するため にブランドの維持・向上の努力が必要不可欠であると考え ています。

 文具のセロテープ®、ナイスタック®や、医薬品のスピー ル膏®、ロイヒつぼ膏®などのブランドはニチバンの貴重 な財産です。今後もブランドを意識した取り組みを続け、 製品名とニチバンというコーポレートブランドがひとつに つながるようにしていかなければいけません。そのために 統一したデザイン展開等、コーポレートブランドを良い意 味で広めて、「この製品なら安全で高機能で使いやすい」そ して「ニチバン品なら信頼できる」へと直結するよう努力 を続ける必要があります。

 9年後の 100 周年に向けて、このことは継続すべきと捉 えています。

 ものづくりを進めるうえで環 境対応は、メーカーがこだわり を持って推進する必要がありま す。

 この点で、ニチバンは比較的 早くから環境への対応は行って き て お り ま す。 し か し、 環 境 対応だけではメーカーとしては 成り立ちません。他社にはない 機能や使い勝手などプラスアル ファがないと、お客様には受け 入れられません。

ニチバンの社会的責任とはどのようなことだと お考えですか。

Q1

ニチバン株式会社 代表取締役社長

堀田 直人

対談者 品質保証部

品質環境管理グループ

小野 智美

対談者

事業推進統括部

荒井 雅子

2008 年度から始まった『事業フィールド』 戦略と、今後の展開について教えて下さい。

Q2

長年愛される製品を提供しているニチバンとし て、特に大切にしていることは何ですか?

Q3

環境経営についての方針を教えて下さい。

Q4

(5)

Environmental and Social Report 2009

4

 育児休暇や産休の制度は、世

界の先進国のみならず日本でも 浸透してきています。ニチバ ンでも仕事と生活の調和に向け た各種制度の整備を推進してお り、これらの制度を多くの社員 の皆さんが活用しています。  今後も全社員が安心して働き 続けることができるよう、必要 があれば制度の見直しを行いな がら、これら制度を活用してい きたいと思います。

 おかげさまで 2007 年にケアリーヴ®が発売 10 周年、 2008 年にセロテープ®が発売 60 周年、2009 年にロイヒつ ぼ膏®が発売 20 周年を迎えました。これらの製品がブラン ドとして成長できたのも、ステークホルダーの皆様のおか げです。これからは、環境配慮から環境貢献へ移行しつつ、 技術を培い、皆様に役立つ製品を提供し続けていきます。  本報告書は、皆様に我社の活動を知っていただくための 重要なツールです。我社の活動について、忌憚のないご意見、 ご感想、ご指摘をいただければ幸いに存じます。

社員が働きやすい職場環境づくりについて、どの ようにお考えですか?

Q5

ニチバンにかかわるすべての人々に対してメッ セージをお願いします。

Q6

創業の精神

私たちは、「和親協力・進取向上」を“創業の精神”として継承します。

基 本 理 念

私たちは、常に社会に役立つ価値を創出し時代を拓き、 ニチバンにかかわるすべての人々の幸せを実現します。

事 業 領 域

粘着の分野を原点として新たな領域に挑戦し、 常に世界に経営資源を求め、 人々の快適な生活をトータルに支え続けます。

経 営 姿 勢

“ベクトル C”の経営を実践します。

ニチバンの理念

Creative Development ( 的開発)

代を 取 し、 創 な を

Communicative Organization (行動的組織)

な ニ ー ンを 、 力 る を創る Consumer Oriented

( 売 経営) の立 に立 た を タ ーに する

Challenging Spirit ( 業 ) 業 精神を し、 活力の源 とする

(創造的開発)

次代を先取りし、 創造的な開発を行う

(行動的組織)

積極果敢なコミュニケーションを行い、 行動力あふれる組織を創る

(販売即経営)

顧客の立場に立った商品を タイムリーに提供する

(起業家精神)

起業家精神を涵養し、 活力の源泉とする 行 動 指 針

アタック 21

時代を見つめて 常に柔軟な発想を 自らにチャレンジして 常に高い目標を 迅速な意思決定で 常に素早い行動を 管理を怠らず 常に結果の見直しを

Flexible

A

ttitude

Ambitious

T

arget

Quick

A

ction

And

C

heck

対談者 管理部

(6)

環境コミュニケーション

特 集

:プレゼンテーション:

:工 場 見 学:

 2009 年 4 月に導入した溶剤ガス燃焼装置をはじめとする溶剤回

収装置や焼却設備などの環境設備、エマルジョン系粘着剤※ 1やホッ

トメルト粘着剤※ 2などの無溶剤塗工機を中心に紹介しました。

●ファシリテーター(進行役):埼玉大学大学院理工学研究科教授 吉門洋様 ●隣接六地区の住民の皆様

●埼玉県・西部環境管理事務所・日高市のご担当者様 ●ニチバン㈱埼玉工場・品質環境管理グループ

 吉門教授による基調講演「事業所による環境管理」をはじめ、当 社の環境保全活動をご理解いただくため「ニチバンの環境への取り 組み」「埼玉工場の環境対応」などを取り上げました。

 テープの製造工場を見学するのははじめてでしたが、きれいに整理されていて予想したような強い 臭気もなく、清潔感のある職場環境だと感じました。

 説明会・意見交換会では、地域住民の方々が御社の活動に強い関心を持ち、一生懸命聞いていらし たのが印象的でした。化学物質を使われているため感情的な抗議や疑問が出ることも考えられました が、的確な質問ばかりでした。

 今回のような取り組みは、御社にとって重要なステークホルダーである地域の方々から直接意見を 聞ける、とても良い機会だと思います。今後も広く社会とのコミュニケーションを図り、御社にかか わるすべての人々から、さらに信頼される企業となられることを期待しています。

環境コミュニケーションについて

埼玉大学大学院  理工学研究科教授

吉門 洋 様

2009 年 4 月に住民・行政・事業所の間で化学物質情報を共有するため、環境コミュニケーショ

ンを開催しました。

※1 エマルジョン粘着剤: 互いに混じり合わない 2 種の液体を乳化(エマルジョン)重合させた粘 着剤です。

※2 ホットメルト粘着剤: 常温では固形・半固形ですが加熱することで塗工可能となり粘着剤の性 質を示す、溶剤を使わない粘着剤です。

(7)

Environmental and Social Report 2009

6

 工場見学終了後の意見交換会では、製品関連のことから工場運営関連のことまで、幅広い範囲の 質問がありました。

 最後に行ったアンケートでは、無溶剤塗工設備や環境設備について関心を持っていただけた一方 で、講演や工場見学時間の短さなどのご指摘もありました。

Q1.粘着剤にはどのような種類がありますか ?

→ 大きく分けてゴム系、アクリル系、シリコーン系があり、 ゴム系には溶剤型・ホットメルト型、アクリル系には溶 剤型・エマルジョン型があります。

Q2.停電したとき工場には電気がついていました。どのよ うになっていますか?

→ すぐに復旧できるよう、電気を 2 系統の変電所からとっ ております。

Q3.災害時の対応としてどのようなことをやっていますか ?

→ 日高市と防災協定を結び、ニチバン製品の救急絆創膏等 を供給することにしております。

Q4.自衛消防隊はありますか ?

→ 工場内には自衛消防隊の組織があります。各地域とは連 携して災害対策を行いたいと考えています。

Q5.揮発性のものの対策はどうなっていますか ?

→ 溶剤の漏洩を起こさぬよう、合成設備などには安全装置 が組み込まれています。

Q6.行政では工場誘致するときに道路整備を考慮していま すか ?

→ 一定規模以上の場合は環境影響評価を行っています。工 場設置の際、緑化を実施しているところもあります。環 境基準を満たすぎりぎりの企業もありますが、色々な面 で環境影響評価を行っています。法律面のみならず、住 民の方々からもご意見をいただかなくてはならないと思 います。

Q7.溶剤ガス燃焼装置の効率はどうなっていますか ?

→ 今年度導入したばかりなので、今後把握していく予定で す。

Q8.粘着剤は環境負荷の少ないホットメルトだけで良いの ではないですか ?

→ 粘着テープには色々な使われ方がありますので、要求さ れる特性も様々で、ホットメルトのみでは対応できませ ん。しかしながら溶剤系からホットメルトへの置き換え は進んでおります。

環境コミュニケーションを実施して

 埼玉県からの要請を受け、2008 年 10 月から環境コミュニケーションの開催に向けて準備を進 めました。ファシリテーターの紹介や事前研修会の実施など、環境関連施策を担当する埼玉県青空再 生課の方々の支援を受け、また関係各位のご協力のもと、無事開催することができました。

 当日行ったアンケートでは、参加者の大多数の方から「ニチバンとの意思疎通が深まった」との意 見が得られ、当初の目的である「住民の皆様との情報の共有化」について、ある程度の成果があった と考えています。今後もさらなるレベルアップを目指し、活動を推進していきます。

埼玉工場 品質管理部 生産技術課マネジャー

瀧本 智行

1 あなたは、化学物質について不安がありますか ?

大いにある しある と どない 全く い

0 20 40 0 80 100

0 20 40 60 80 100

30 55 10 5

環境コミュニケーションアンケート結果(22 名中 20 名回答 無記名方式)

2 ニチバンの化学物質管理について不安はありますか ?

大いにある しある と どない 全く い 入

0 20 40 0 80 100

0 20 40 60 80 100

5 40 50 5

3 特に関心を持った講演・工場見学についてお聞かせください。 ・ホットメルトなど環境負荷低減の技術

・天然ゴムを取り扱う工程での臭いへの対応 ・環境に対する安全管理状況

・廃棄物処理

・工場内の整理・整頓、など

4 今回の環境コミュニケーションの不満な部分をお答えください。 ・時間的な制約(説明時間が短い)

・専門的な内容で難しい、など

5 今回の会議で意思疎通が図れたと思いますか ?

はい いいえ どちらでもない

0 20 40 0 80 100

0 20 40 60 80 100

95 5

6 次回もこのような会議に参加したいですか ?

はい いいえ どちらでもない

0 20 40 0 80 100

0 20 40 60 80 100

90 10

(8)

事業報告

section

1

報開示・ 明 監査 監俫

( 会)

重要事 の 議

内部統制システムについての統括の 員会

業務執行・内部統制の徹底

部・事業部

ループ会社 事業所

報告

内部統制 会 経営 会

監査 グループ 体の監査

通報

総務人事グループ 総括マネジャー

[監査体制]

監査は連 して実

(会) 会

ループ全 の 内部

[経営層]

取 会

監俫

通報

綞理 口

(内部通報制度)

[リスク管理]

1.コンプ イアンスリス  

2. 事・ リス

3.製品リス

4.安全衛 ・環境リス

5. の 社内 リス

6.社 リス

事法 反など 社 の 法行為など 品質 など 事 、環境 など シ テ ンなど

、取 先の など

●内部統制の体制図

コーポレート・ガバナンス

 また、内部統制の有効性を客観的に評価するために、他 の部署からは独立した内部監査室を組織しています。内部 監査室は、ニチバン内にとどまらずグループ全体について 監査し、内部統制の有効性を評価しています。同時に内部 監査室は、監査役や会計監査人と必要に応じて連携するこ とで、より効率的にグループ全体の内部統制の有効性を評 価する体制を構築しています。

 その他に、職場で違法な活動や不正行為が行われた時の

通報先として、「倫理違反相談窓口」を設置しています。こ

の窓口は、派遣社員などを含むグループ全体に開放され、 電話、手紙、電子メールなどの多様な手段で相談できるよ

うになっています。また、顧問弁護士を相談先として設定し、

より客観性・公平性が高く、相談者の匿名性も確保した上 での対応が可能となっています。

 ニチバンではコーポレート・ガバナンスを有効に機能さ せるために、下図のような内部統制システムを整備し、経 営の健全性および効率性の向上を図っています。

 会社の重要な決定は取締役会においてなされますが、特 に経営方針および経営戦略にかかわる重要な事項は社長を 議長とする経営戦略会において議論を行い、その審議を経 て取締役会にて決定されます。

 また、取締役会の決定に基づく業務執行につきましては、 責任者、責任範囲、ならびに手続詳細を各種の社内規定に より定めています。

 内部統制につきましては、グループ全体の内部統制を総 括する機関として社長を委員長とする「内部統制委員会」を 設置し、この委員会を中心としたリスク管理をはじめとす る様々な内部統制の取り組みを実施しています。

コーポレート・ガバナンスと内部統制の取り組み

 「企業体質変革」の年度と位置づけた 2008 年度は、新たな執行体制のもと「日本版 SOX 法※」に対応した内

部統制システムを推進し、「事業フィールド戦略」に基づき収益改善と売上拡大に努力しました。

 2009 年度はさらに、揺るがぬ経営基盤の確立に向けて活動を推進していきます。

 コンプライアンスについては、具体的な手引きとして作成している「ニチバングループ行動ハンドブック」を毎

年見直す仕組みを構築し、さらなる徹底が図れるようにしています。

(9)

Environmental and Social Report 2009

8

日本版 SOX 法への取り組みにあたって

 先般、内部統制報告書を取りまとめ、監査 法人から“適正に表示されている”との評価 を得ることができました。日本版 SOX 法対 応は経営の最優先課題と位置付け、多くの労 力を傾けてまいりましたが、初年度を無事ク リアすることができ、ひとまず胸を撫で下ろ した感があります。

 これまではプロジェクトを組織して特命 メンバーを中心に取り組んでいましたが、 2009 年度からはプロジェクト形式ではな く全グループ横断的な体制へ変更し、更なる スパイラルアップと内部統制の浸透を図って

いく所存です。 管理部 次長 兼

経営統括グループ 総括マネジャー

奈良村 嘉麿

 ニチバンにおけるコンプライアンスの基礎として、『ニチ バンの倫理』があります。この『ニチバンの倫理』を基本に、 日々の活動の中で実践していくための具体的な手引きとし て 「 ニチバングループ行動ハンドブック 」 を作成し、グルー プの一人ひとりに配布していま

す。

 ハンドブックは年に 1 回見直 しを行い、社員研修や会議の中 で周知徹底を図り、グループ全 体としてコンプライアンスを徹 底しています。

ニチバングループ 行動ハンドブック

コンプライアンスの徹底

ニチバンの倫理

基本方針

私たちは、「企業は社会の公器」であることを認識し、行動指針に基づく 活動を通じて、社会的責任を果たしてまいります。

行動指針

1. 法令等の遵守

私たちは、法を守り社会規範に従い、公正で透明な企業活動を行います。

2. 有用・安全・安心な製品の提供

私たちは、「品質・安全・環境への最大限の配慮」を第一義とし、当社 製品を通じ「顧客満足の向上をはかる」ことにより、お客様からの信頼 を高め、社会に貢献します。

3. 反社会的行為への断固たる対応

私たちは、市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的行為には、 毅然として対応します。

4. 情報管理と開示の徹底

私たちは、ニチバンにかかわる全ての情報の適正な管理・保護ならび に企業情報の適時・適切な開示を行います。

5. 当社倫理の徹底

経営者は、この『ニチバンの倫理』の精神に則り、率先垂範で社内体 制を整備し広く周知徹底します。

〜ニチバン内部統制システムの運用〜 2008 年度

4 月 金融商品取引法施行・内部統制システムの 運用

内部統制推進プロジェクト 設置

5 月 「財務報告に係る内部統制を実施するため   の平成 20 年度の基本的計画及び方針」の 策定

6 月~ 3 月 標準書の制定及び改正含む、文書化作業 7 月~ 3 月 内部統制監査

2 月~ 3 月  監査対象部署のロールフォワード手続実施 3 月 不備の集計・評価の実施

2009 年度

4 月~ 6 月 評価範囲の再確認、内部統制監査 6 月 内部統制報告書提出

 ニチバンでは金融商品取引法、いわゆる日本版 SOX 法 で課された内部統制システムの構築にあたっては、グルー プを挙げて取り組んできました。

 2007 年4月に「内部統制構築プロジェクト」が発足し、 社内から選抜されたメンバーによるワーキングチームが編 成され、各種コンサルタントのアドバイスを受けながら、 「評価対象となる各業務プロセスの文書化」をメインに構

築を開始しました。またこの文書化作業に加え、グループ 社員に対し啓蒙活動を行い内部統制への意識向上を図りま した。

(10)

ケアリーヴ

®

シリーズ

メディカル事業部の取り組み

スキナゲート

®

ロイヒつぼ膏

®

肌にやさしくフィットする救急絆創膏

肌にやさしく、伸びがよい高密度ウレタン不織布で、肌にフィット

●はがれにくく肌にやさしい低刺激性粘着剤を使用

レ ギ ュ ラ ー タ イ プ に 加 え、「 防 水 タ イ プ 」「 血 を 固 め る タ イ プ 」 「ケアリーヴバイオパッドⓇ」など様々な機能を持つ製品をラインアップ

やさしい肌触りの高密度ウレタン不織布

伸縮性の良い 防水透湿フィルム 水に強い

透湿性粘着剤 はがす時に痛くない

キズぐちにやさしいパッド

通気性がよく 皮ふが白くふやけにくい

水に強くてはがれにくく 肌にやさしい低刺激性粘着剤

肌の動きにフィットする やわらか素材 高密度ウレタン不織布

ケアリーヴ®の特徴 ケアリーヴ®防水タイプの特徴

かぶれにくさを追求した 肌にやさしい医療用固定テープ

高い透湿性の粘着剤・テープ基材でかぶれにくさを追求

●角質はく離を抑える設計で角質を保護

テープ基材に柔軟性の高い素材を使用し、肌の動きに フィット

● 長時間の貼付でも確かな固定性

非塩ビ素材のポリオレフィン系基材を使用

温感タイプの鎮痛消炎剤

よく効く・長く効く製品設計

●よく付き、のり残りしにくい粘着剤を使用

目立ちにくいベージュ色を採用

患部の血行をよくして、肩こりや腰痛の症状をやわらげる 温感タイプ

発売以来、20 年以上にわたって支持される

「ケアリーヴ®」シリーズの例

 メディカル事業部では、救急絆創膏「ケアリーヴⓇ」をはじめとして、肌へのやさしさやフィット感の良さなど、使用さ

れる方のことを第一に考えた製品の開発を進めています。「ケアリーヴⓇ」や鎮痛消炎剤「ロイヒつぼ膏Ⓡ」などご家庭で気

軽に使っていただける製品だけでなく、専門的な医療用の固定テープ「スキナゲートⓇ」など、様々なシーンで役立つ製品

を提供しています。

(11)

Environmental and Social Report 2009

10

テープ事業部の取り組み

「eco のり」シリーズ

テープカッター直線美

TM

eco のり

パルプ

きれいな再生紙 古紙再生工程

「eco のり」製品が ついた古紙

ナイスタックエコ®

再生紙製本テープ

契約書割印用 / ブンボックスTM

ナイスタックエコ®ブンボックスTM

リサイクル可能 クラフトテープ

エコメンディング®

マイタック®リサイクルラベル

テープスタンパー テープのり DS (g)

0

A社 B社 テープのりDS

5 10 15 20

17.9 16.2 12.45

 「 テ ー プ ス タ ン パ ー テ ー プ の り DS」は、スタンプのようにおして も修正テープのようにひいても使え るテープのりです。詰め替え時は テープ部分とその巻心を取り替えるだけなので、詰め替 え時に発生するプラスチックのゴミを削減できます。

詰め替え時の廃棄重量

(2007 年 8 月現在当社調べ)

 テープ事業部では、人と環境にやさしく使いやすい製品づくりを進めています。「eco のり」は、貼ったままでも分別せ

ずに古紙の再生ができる、環境にやさしい粘着剤です。また、「テープカッター直線美TM」はセロテープⓇを直線に切るこ

とができる画期的な製品です。

 古紙を再生するためには、一度水に溶かす工 程が必要です。「eco のり」は水に細かい粒子 として分散する粘着剤で、古紙再生過程での 障害にならず、貼ったままでも分別せずに きれいな再生紙になります。

「eco のり」製品の例

 「 テ ー プ カ ッ タ ー 直 線 美

TM」は、従来品よりも刃の

(12)

環境方針

環境目標と実績

section

2

〈ニチバングループ環境方針〉

『ニチバンは人と物および地球環境にやさしい技術を通して、

        製品の全ライフサイクル

[開発・製造・流通・使用・廃棄]

にわたり

       安全と健康と環境面の配慮に努める。』

〈行動指針〉

ニチバンは、資源循環型社会づくりへの参画と寄与を目指した環境経営を実践し、地球環境保全に配慮 するとともにすべての人々の幸せを実現することを目指します。

1. 循環型社会への配慮と貢献に努め、環境マネジメントへの取り組みを積極的に実行します。『セロテープ®』

に代表される粘着製品をはじめとしたすべての製品の研究開発・製造・販売・廃棄に係る事業活動に伴い 発生する環境負荷の低減に努めます。

2. 環境保全活動を推進し、汚染の予防に努めるとともに、環境マネジメントシステムおよび環境目標を 定期的に見直し、継続的改善を図ります。

3.環境関連法規および地域の協定等を遵守します。

4. 環境パフォーマンスを継続的に改善するため、以下の項目について重点的に取り組みます。 (1)環境に配慮した製品開発および製造プロセスの改善に努めます。

(2)地球温暖化防止対策としてCO2削減に努めます。

(3 )資源の有効利用および廃棄物の適正処理によるゼロエミッションに努めます。 (4)グリーン購入/グリーン調達に努めます。

5.リスクマネジメントによる安全管理に努めます。 6.透明性・客観性のある環境情報を積極的に公開します。

7. 社員への環境教育および啓蒙を徹底し、環境への理解および能力を高め、環境保全活動への積極的な 参画・支援を促します。

2005 年 7月1日改定

重点課題 詳細課題および内容 2008 年度

目標

環境経営による 社会貢献

企業コンプライアンスの向上 環境関連法規制等遵守の徹底 環境関連法規制等の再点検と遵守体制の強化 コンプライアンス管理体制の構築 他部門コンプライアンスとの連携強化

安全・安心で環境に配慮した 製品の提供

安全・安心、環境に配慮した製品・技術・素材の開発 2008 ∼ 2010 年度計画に基づく対応 安全・安心、環境に配慮した製品の拡販 2008 ∼ 2010 年度計画に基づく対応

包装資材の環境配慮推進 包装資材の環境配慮積極推進

環境関連情報の公開

CSR 報告書への移行 環境・社会報告書の継続発行とCSR 関連ページの拡充 環境情報のホームページ拡充 環境情報の積極掲載とサイトレポートの発行

環境関連展示会等への出展 エコプロダクツ展への継続出展

環境 パフォーマンス

課題の 継続的改善

地球温暖化対策への寄与

省エネルギーの推進 新環境効率指標の導入(売上高 /CO2排出量)

CO2排出量 2004年度比10%削減の維持

物流における省エネルギーの推進 物流にかかわる CO2排出の把握

営業車両の環境配慮 エコドライブ推進による燃費 2007 年度比 3%改善

資源の有効利用と廃棄物削減 ゼロエミッションへの挑戦 ゼロエミッション率※95%

廃棄物発生量の削減 廃棄物発生量 2007 年度比 3%削減

化学物質管理の強化と 環境負荷低減策の実行

化学物質管理体制の構築 関連標準等の整備と化学物質管理システムの導入

ニチバン禁止化学物質の全廃と ニチバン削減物質の削減

ニチバン禁止化学物質使用製品の全廃 ニチバン削減化学物質使用製品の把握と削減 VOC(揮発性有機化合物)排出量の削減 VOC 規制完全対応に向けた設備導入

安全・環境 ・その他 危機管理課題の

継続的改善

環境リスクの透明化と回避 リスクコミュニケーション実施に向けた基盤整備 環境リスクマップの作成

安全・衛生・防災対策の実行 安全管理の徹底 安全・衛生にかかわる予防・保全の実行

防災管理の徹底 防災訓練の実施と対策の強化

大規模地震対策の拡充 大規模地震対策の検証と改善 大規模地震対策の検証と改善

※ゼロエミッション率=(1−埋立処分量 / 廃棄物発生量)×100

環境報告

(13)

Environmental and Social Report 2009

12

担当役員コメント

環境マネジメントシステム

ニチバン(株)

ニチバンテクノ(株) ニチバンメディカル(株) ニチバンプリント(株)

子会社もISO14001拡大登録 2007年∼

執行役員 品質保証部 部長

山田 隆文

 2020 年時点の温暖化ガスの中期目標が 2009 年 12 月に決まります。これにより従来の活動に加えて、抜本的 な取り組みの見直しが必要となります。これまでも廃棄物 削減、省エネルギー設備導入、エネルギーの有効利用など の取り組みを行ってきました。ニチバングループは、新 たな目標に向けて中長期プランを策定し、環境対応型製品 の開発を推進しております。また、原材料のグリーン調 達、環境配慮品への転換・導入、および製造方法の見直し につきましてもこれまでと同様に継続して実施してまいり ます。さらには、昨今ニュースなどで取り上げられること の多い化学物質につきましても従来の管理をさらに強力に 推し進め、安全に安心してご使用いただける製品の提供を 行ってまいります。

 新たな目標に向けニチバングループとして資源循環型社 会への貢献を目指し、環境経営を実践してまいります。

評価 2009 年度目標 2010 年度目標 実績

法的要求事項一覧表の最新版管理を徹底しました。 ◎ 法規制等の総合管理の検討 法規制等の総合管理システムの構築 環境関連以外の法令についても確認・対応に努め遵守しました。 ○ 他部門コンプライアンスとの連携強化 CSR 方針の制定と運用に向けた基礎固め 5 件上市の目標に対して、2 件上市しました。 ○ 2008 ∼ 2010 年度計画に基づく対応

ISOT など展示会で環境配慮製品を PRしました。 ○ 2008 ∼ 2010 年度計画に基づく対応

個装に再生紙を 70%使用した製品を増やしました。 ○ 包装資材の環境配慮積極推進

環境・社会報告書 2008を発行しました。 ○ 環境・社会報告書の継続発行とCSR 関連ページの拡充 CSR 報告書の発行に向けた準備 環境・社会報告書 2008、環境 TOPICS 等の環境情報を更新しました。 △ 環境情報の積極掲載 CSR 情報の積極掲載 エコプロダクツ 2008 に出展、環境配慮製品を PRしました。 ○ エコプロダクツ展への継続出展

新環境効率指標の導入を検討しました。 ◎ 新環境効率指標による目標設定 新環境効率指標による取り組み開始

CO2排出量 2004 年度比 10%削減を維持しました。 ◎ CO2排出量 2004 年度比 10%削減の維持

CO2排出量を把握、2007 年度比 5%削減しました。 ○ 物流にかかわる CO2排出量 2008 年度比 3%削減

2007 年度比 0.5%改善しました。 △ エコドライブ推進による燃費 2007 年度比 3%改善

ゼロエミッション率 96.2%で目標を達成しました。 ◎ ゼロエミッション率 98% ゼロエミッション達成(99%以上) 廃棄物発生量 2007 年度比 3.3%削減しました。 ◎ 廃棄物発生量 2007 年度比 3%削減

化学物質管理システムの導入の検討をしました。 ○ 化学物質管理システムの運用と管理体制の構築 化学物質管理マニュアルの整備

代替品の設計が完了しました。 ○ 代替品への全面変更 −

削減化学物質使用製品の調査・確認をしました。 ○ ニチバン削減化学物質使用製品の把握と削減

埼玉工場において溶剤ガス燃焼装置を導入しました。 ○ 処理施設稼動等による VOC 規制完全対応 VOC 排出量 2000 年度比 60%削減 埼玉工場・安城工場・ニチバンプリント(株)にて作成しました。 ◎ 全事業所での環境リスクマップの作成 リスクコミュニケーションの実施に向けた準備 安全衛生委員会において有機溶剤、騒音、静電気等の監視測定を実施しました。 ◎ 安全・衛生にかかわる予防・保全の実行

各事業所にて計画に基づき防災訓練・小規模火災訓練等を実施しました。 ◎ 防災訓練の実施と対策の強化

埼玉工場、安城工場にて耐震補強工事等を実施しました。 ○ 大規模地震対策の検証と改善

 ニチバンでは、環境保全活動を積極的に推進するため ISO14001 による環境マネジメントシステムを構築して きました。2007 年のグループ全体での拡大登録に続き、 2008 年には 3 年に一度の更新審査が行われました。そ の際、品質マネジメントシステムである ISO9001 の審 査も同時に行う統合審査方式がとられ、無事グループ全体 の更新が承認されました。

 この統合により、環境と品質の二つの側面から全体を見 ることができ、総合的なマネジメントシステムを構築する ことが可能となりました。品質マネジメントシステムの目 的である顧客満足と、環境マネジメントシステムの目的で ある環境保全・環境汚染の予防について、マネジメントシ ステムの効率的な運用によりさらに高い効果を出せるよう 活動を推進していきます。

(14)

環境負荷データ

原料

製造工程

24,991千kWh

電気

698kL

その他燃料油(原油換算)

1,549kL

A重油

545千㎥

3,936千N㎥

都市ガス

4,552t

25,495t-CO2

廃棄物発生量 CO2排出量

2,880t-CO2 CO2 排出量

物流

お客様へ

544,633GJ

コージェネレーション発電量

3,250千kWh

総製品

生産量

ニチバングループの各工場

INPUT

総エネルギー使用量

OUTPUT

OUTPUT

環境負荷低減関連設備

有機溶剤回収装置

蒸気再生装置

終末分離槽

(15)

Environmental and Social Report 2009

14

環境会計

〈集計についての考え方〉

集計範囲:本社、埼玉工場、安城工場、大阪工場、子会社 3 社 対象期間:2008 年 4 月 1 日∼ 2009 年 3 月 31 日 環境保全コストの算定基準

 [ 設備投資 ] 対象期間内に環境保全に係る設備投資額を集計しました。年度をまたがる場合は、当期分の金額を集計しています。  [ 費  用 ]  人件費は、環境配慮製品の研究開発および環境保全活動ごとに必要となる人員と時間に平均時給を乗じて集計し

ています。減価償却費は、固定資産台帳をもとに環境保全活動に係る設備を対象とし、5 年分を集計しています。

●環境保全コスト (単位:千円)

分類 主な取り組み内容 2008 年度

投資額 費用額

1. 事業エリア内コスト 環境負荷を抑制するための環境保全コスト 334,473 350,601

内 

1.1 公害防止コスト 公害防止(大気汚染・水質汚濁など)のための費用 118,972 63,188 1.2 地球環境保全コスト 地球環境保全(地球温暖化防止・省エネルギーなど)のための費用 135,731 18,401 1.3 資源循環コスト 資源の有効利用および廃棄物のリサイクル・適正処理のための費用 79,770 269,012

2. 上・下流コスト グリーン購入およびグリーン調達のための費用

製品の容器包装リサイクル費用 0 8,961

3. 管理活動コスト

環境マネジメントシステム運用・維持のための費用 環境情報の開示および環境広告のための費用 環境負荷の監視および管理のための費用

0 51,297

4. 研究開発コスト 環境配慮製品開発のための人件費および経費

環境配慮製品製造のための費用 0 302,505

5. 社会活動コスト 地域社会への環境活動費用

環境団体への寄付金 0 0

6. 環境損傷対応コスト 環境汚染(大気汚染・土壌汚染など)に対応する保険料 0 0

合計 334,473 713,364

●環境保全効果

●環境保全対策に伴う経済効果 (単位:千円)

環境保全効果 環境負荷指標

効果の内容 2008 年度環境負荷量 対前年度環境負荷増減量および効果

CO2排出量 25,495 t-CO2 2,660t-CO2減少

廃棄物発生量 4,552t 154 t減少

水使用量 545 千㎥ 16千㎥減少

PRTR対象物質排出量〈総量〉 206t 72 t 減少

その他の効果

(環境負荷低減の製品開発など) マスキングテープ・たばねらテーピングテープパッケージへの再生 PET 活用Ⓡ・ロイヒつぼ膏Ⓡ包装材料の削減

効果の内容 2008 年度

金額

収益 事業活動で生じた廃棄物のリサイクルによる収入 5,781

環境配慮製品の販売拡大による利益創出額 352,412

(16)

省エネルギーへの取り組み

廃棄物削減への取り組み

化学物質の管理

(%)

2000 (t)

(年度) 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 0 20 40 60 80 100

2005 2006 2007 2008

3,081

343

最終処分量 (  3工場、  子会社3社) 再資源化率 (     )

廃棄物発生量(  3工場、  子会社3社)

2,742 184 184 70.5 77.1 4,552 131 131 42 42 173 2,795 1,758 150 150 40 40 190 199 199 116 116 315 3,351 2,835 1,389 1,871 80.2 82.6

4,740 4,706 95.5

電気 48.5%

都市ガス 32.6% A重油 12.2%

LPG5.7% その他1.0%

工場の 総エネルギー

使用量

496,158GJ

2000 (t-CO2)

(年度) 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000

2005 2006 2007 2008 3工場 子会社3社

23,982 23,343 23,355 20,870 4,063 23,522 4,436 27,418 27,958 4,431 25,301

 ニチバングループでは、トラックから鉄道輸送への転換

などを進めています。また物流を委託する場合には、CO2

排出量の削減をはじめとする環境保全活動に積極的に取り 組む企業に、優先して委託するようにしています。

 2008 年度は蛍光灯のリサイクルや廃棄物置き場の見え る化の実施などにより、ニチバングループにおける廃棄物 発生量は 2007 年度比 3.3% 削減、ゼロエミッション率は 96.2% となり、目標を達成しました。

 また、当社グループから排出された産業廃棄物が適正に 処理されているかどうかを把握するため、処理委託先の視 察も行っています。

 2009 年度も目標の達成に向け、リサイクルの推進など 様々な活動を実施していきます。

 省エネルギー活動を推進するため、ニチバンではマネジメ ントシステムを効果的に運用すると同時に、インバータや高 効率ボイラーなどの設備の導入も進めています。

 埼玉工場では、負荷に応じた運転で省エネが期待できる マイコン制御型のボイラーを導入

し、2008 年 10 月から稼働しま した。ボイラーシステムの自動化 により業務の効率化をはかるとと もに電力消費量の削減を推進して いきます。

* 2006 年度以降は対象範囲の拡大により、子会社 3 社のデータを加えています。 ●工場の廃棄物発生量・最終処分量・再資源化率

●工場の総エネルギー使用量の内訳(2008 年度)

* 2006 年度以降は対象範囲の拡大により、子会社 3 社のデータを加えています。 ●工場の CO2排出量

 ニチバンでは重金属含有製品の全廃に取り組んでいます。2008 年度中に 1 品種を除いて切り替えが完了しており、残りの 1 品種についても重金属を含まない製品への切り替えが決定しました。

 また埼玉工場では、2010 年 4 月からの VOC(揮発性有機化合物)排出規制に対応するため溶剤ガス燃焼装置を導入し、 2009 年 4 月から稼働しています。溶剤回収装置で回収できないメチルエチルケトン、酢酸エチルなどは溶剤ガス燃焼装置で 燃焼処理し、規制値以下にして放出しています。

化学物質名 単位 取扱量 排出量 移動量

大気 水域 土壌 埋立て 事業所外

アクリル酸 kg 13,191 0 0 0 0 0

キシレン kg 7,495 0 0 0 0 0

酢酸ビニル kg 27,099 0 0 0 0 0

トルエン kg 442,455 196,587 9,792 0 0 218,254

ダイオキシン類 mg-TEQ ― 62.09 0 0 0 38.60

工場の取り組み

物流における取り組み

(17)

Environmental and Social Report 2009

16

16

省資源への取り組み

2003 (千㎥)

(年度) 0

200 400 600 800

2005 2006 2007 2008 3工場 子会社2社

607 725 571 557 542 574

574 3

561 4

545 3

環境配慮製品

 ニチバングループでは、グループ全体で水使用量の削減と 有効利用に取り組んでいます。

 冷却水の循環利用や節水などの取り組みにより、2008 年 度の工場における水使用量は 2007 年度比約 3%減の 545 千㎥となりました。

 また大阪工場では、付近を流れる河川浄化のために一定量 以上を放水するようにしており、水使用量の削減とともに地 域の環境改善にも努めています。

水の有効利用の取り組み

●工場の水使用量

* 2006 年度以降は対象範囲の拡大により、子会社 2 社(ニチバンテクノ(株)、

ニチバンプリント(株))のデータを加えています。

エコちゃり通勤への参加

 安城工場では生活習慣の改善による生活習慣病の予防効果を期 待して、通勤方法をマイカー通勤から公共交通機関と徒歩・自転車 通勤に変更する人を募り「健康通勤キャンペーン」を実施しました。  その後安城市が自転車利用の促進を図る「エコサイクルシティ 計画」の一環として進める「エコちゃり通勤」に活動を移し、

CO2削減量や自転車走行距離を他企業と競い合うことで、楽しみ

ながら環境への関心を高め、生活習慣病の予防に取り組みました。 エコちゃり通勤は健康と環境を考える有意義な活動となりました。

エコちゃり通勤参加者のコメント

 片道 15km の自転車による通勤は 「環境のため」だけでなく「健康のため」

でもあるということで、より頑張れた と思います。運動の習慣がつくととも

に CO2削減にも貢献でき、環境に対

して個人でできる行動として良いきっ かけとなったと感じています。今後も 安城工場の取り組みとして継続してい きたいと考えています。

 ニチバンでは、包装材料などの減量化・再生資源の活用など、環境に配慮した製品開発に取り組んでいます。  2008 年度の取り組み結果は以下の通りです。

●マスキングテープ……… 合紙の廃止により、年間約 0.2t の紙使用量を削減

●たばねら®テープ ……… 従来のフィルム袋包装に比べ、廃棄時のゴミ発生量を約 7 分の 1 に低減

●ロイヒつぼ膏® ……… 添付文書の軽量化により、年間 1.2t の紙使用量を削減

●テーピングテープのパッケージ… 原料にバージン PET ではなく、再生 PET を使ったパッケージの開発・実用化

事例●❶マスキングテープ 

 車両補修・塗装時のマスキングに使われる和紙マスキン グテープでは、包装材料の減量化のため、パック包装の個々 のテープ間に挿入していた「合紙」を廃止することにより、 年間約 0.2t の包装材料を削減しました。

●たばねら®テープと袋包装(フィルム)の比較

たばねら®テープ

0.38g

袋フィルム

2.60g 事例●❷たばねら®テープ

 「たばねら®テープ」は、野菜・果物・加工食品などに使

われる食品衛生法に適合した結束テープです。従来のフィ ルム袋包装に比べ、廃棄時のゴミ発生量を約 7 分の 1 に 抑えることができます。

 また、食品の安全・安心について、生産地・生産者表 示によるトレーサビリティの必要性の高まりに応えるため、 農産物ネット認証システムのウェブアドレスやカタログナン バーなどの情報をテープに印刷しています。その際に、野 菜に付着しない自着粘着剤や重金属を含まない印刷インク を使用しているので安心してお使いいただけます。

安城工場第ニ製造課 課長 

(18)

section

3

お客様とのかかわり

社会性報告

お客様の安全・安心を第一に考えた製品開発

 テープや絆創膏など、ニチバンはすべての年代の方がご家庭で身近に使われる製品を提供しています。そのため、人体に 影響をおよぼす可能性のある物質の使用制限や、使用後の廃棄物の削減といった環境への配慮を進めています。

 このような取り組みは「ニチバンにおけるユニバーサルデザイン」として、5 項目にまとめています。

ニチバンにおける ユニバーサルデザイン

1.

2.

3.

4.

5.

わかりやすい 使い方が簡単、使用用途が明確、間違った使用をされない

使いやすい みんなが使える、使用用途に適切、楽に操作ができる

安全・安心 有害物質の影響がない、使用時に危険がない

人と地球にやさしい 人への配慮がされている、地球への配慮がされている

楽しい その物で楽しめる、プラスαの工夫がある

 ニチバンでは、お客様に当社製品を安全にそして安心してご利用いただ けるよう品質管理体制を強化しています。品質保証担当者が定期的に各工 場を審査する「QC パトロール」では、すべての製造工程について製品品質・ 安全に問題がないかを細かくチェックしています。

 また、製品の開発・設計段階から人体に影響をおよぼす可能性のある化 学物質を使用させない仕組みや、出荷後も使用した材料・ロットなどがわ かるよう、トレーサビリティの確保に努めています。

安全・安心を確保するための取り組み

 メディカル分野の品質保証機能を一 層強化するために、メディカル製品の 安全性に関する情報を集約し、安全性 の確認や改善、学術研究や調査などを 総合的かつ専門的に担当する「メディ カル安全情報グループ」が設置されま した。

 お客様に貼り薬や絆創膏などを安心し て使用していただくためには、製品の品 質、有効性および安全性を保証すること が大切です。また、製品自体の安全性に 問題がなくても、間違った使い方でカブ レなどの好ましくない作用がおきることも あります。原材料も含めた製品の安全性 に関する情報、

適用部位であ る皮 膚に関す る情 報 および 適正な使用の ために必 要な 情報を積極的 に収集・発信し ていきたいと 考えています。

メディカル分野の品質への取り組み

方 針

開 発 ・ 設 計 管 理

生 産 管 理

改 善 活 動

顧客 購買先 経営層 品質保証部 管理部 研究開発部 生産事業所 営業部・支店事業部 事業推進統括部

企画調査 設計計画

内部監査 外部審査 の実施 お客様からの

苦情対応 工程異常への対応

原因究明 再発防止

お客様からの 苦情対応

要望

品質設計

上市 決裁

製商品の入庫・受注/発送 注文

業務報告・顧客満足評価

効果検証/改善 決裁

生産計画 生産 必要な経営資源配置

事業所方針・品質目標設定、業務計画への展開 ●品質保証体系図

品質保証部

メディカル安全情報グループ 総括マネジャー

(19)

Environmental and Social Report 2009

18

18

* お電話の受付時間は土・日・祝日を除く 9:00 ∼ 12:00、  13:00 ∼ 17:00 とさせていただいています。

Tel.

7

®

0120-377218

Fax.

03-5978-5630

Mail.

http://www.nichiban.co.jp/

support/index.html

●ご相談内容の内訳

*「その他」には、ご提案、修理などが含まれます。

使い方 17% 販売店

11% 品質 10% 環境 6% 苦情・情報

6%

その他* 14%

規格・価格 36%

はがれにくいこと 38%

フィット感がよいこと 33%

ふやけ にくいこと 7% はがす時に 痛くないこと 1% 貼りやすいこと 15%

のり残りが少ないこと 6%

開発事例

1

http://www.nichiban.co.jp/medical/product/medical/injection/index.html

開発事例

2

http://www.nichiban.co.jp/medical/product/medical/injection/index.html

はがしやすい取口テープ

通気性に優れ、肌にマイルドな粘着テープ 目立たないベージュ色

(ご意見のみ)

 ニチバンお客様相談室では、ニチバン製品をご使用いただ いているお客様からのお問い合せやご指摘などに対して、ご 満足をいただけるよう迅速かつ正確な対応を心がけていま す。2008 年度は約 23,000 件のお問い合せをいただき ました。

 お客様から寄せられた貴重なご意見は、社内の関連部署 へフィードバックし製品開発や改善に積極的に反映させてい ます。今後もお客様の様々な声に迅速にお応えしていきます。

ご意見・お問い合せはこちらで承っております。

お客様相談室

 ニチバンでは、お客様相談室に寄せられたご意見だけで なく、独自に実施したアンケートなども参考に、より多く の方々のご希望に沿う製品を開発しています。

 例えば「フィルムタイプの指先保護商品を購入する際に 重視すること」というアンケートでは、「はがれにくさ」 「フィット感」を重視される方が多いという結果になりま

した。このような結果を「ユビケアフィルム」などの開発 に役立てています。

お客様の声を聞く仕組み

●フィルムタイプの指先保護商品を購入する際に重視すること  

 集中治療室など医療現場 に携わる方々と協力し、肌 にや さしい テ ー プ で 挿 管 チューブ固定方法の効率化 と確実な固定、低刺激を実 現した「トレキテープ®」を

開発しました。また、固定 方法やテープの材質などバ ラバラだった挿管固定方法 も統一化され、作業効率だ けでなく安全性の向上も期 待できます。

 お医者様から寄せられたご意見をも とに、適度な圧迫、マイルドな貼り心地、 しかも貼りやすく、はがしやすい止血用

パッド付創面保護材「インジェクション パッドマイルド」を開発しました。従来 品と比べ、透湿性、柔軟性に優れ、粘 着面に触れずに楽にはがせます。

採血や注射の後、貼りやすいだけ じゃなく、簡単にはがせて、痛み が少ない止血用パッド付絆創膏は ないかしら?

挿管チューブをきれいにしっかり 固定できて、肌への刺激が少な い固定テープはないだろうか?

❶低刺激性

❷衛生的に貼れて はがしやすい

❸適度な圧迫効果

確実な固定・低刺激・見栄えがよく、 統一した方法で使えるテープがで きました。

❶作業効率化

❷皮ふ刺激の発現を抑制 ❸確実な固定性

インジェクションパッドマイルド

トレキテープ

®

東京慈恵会医科大学付属病院 医師

川田 典靖 様

アタリ アタリ

衛生的な減菌済個包装 マイルドな貼り心地

テープ  A(挿管チューブ固定用)

B

テープ  (上唇側補強用)

C

(20)

人事制度について ∼教育制度と評価制度の相乗効果による、レベルの高い人財育成・職場の伝統ノウハウの継承∼

※ OJT(On the Job Training):仕事を通じた職場での教育訓練 ※ OFF-JT(Off the Job Training):集合研修や通信教育・外部研修など職場を離れての教育訓練

社員とのかかわり

 ニチバンでは、年 2 回の「中央労働安全衛生委員会」と、 各事業所で月1回の「労働安全衛生委員会」を開催しています。  委員会では、労働安全についての情報共有を図り、労働 災害の再発防止や予防のための協議を行っています。  新人事制度導入に伴い、人財育成についても『開発型人 財』育成を目指した教育研修を実施しています。入社当初 は階層別教育を主体にニチバンで働く社会人としての基礎 的な力量を養い、その後は専門教育を中心に一人ひとりの 役割に応じた専門的な力量を養うようにしています。

 ニチバンでは、1987 年から小集団活動を実施し、毎年 発表会を行っていま

す。発表内容は全社 で共有し、他部署も 参考にできるように しています。

人財育成(教育研修制度)

労働安全衛生

小集団活動

 ニチバンでは、行動ハンドブックの中で「従業員の多様性、

人格、個性の尊重」について以下の 3 点を定めています。  ①差別、嫌がらせ、不当な取扱い等の禁止

 ②公正な取扱い、評価と人財育成  ③プライバシーの尊重と個人情報の保護

 企業として発展し続けるため、ニチバンでは指示を待つ のではなく自ら行動を起こせる「モノ言う社員」を、求める 人財としています。

 採用の段階では双方のミスマッチを回避するために、書 類による選考は行わず必ず面談を行うこととしています。 面談では一方的な質問をするのではなく、お互いの理解を 深めることを目的としています。

 このような取り組みの結果、2008 年度離職率は 2.9% となっています。

 ニチバンでは 2007 年より新しい人事制度を導入して います。

 この制度は『開発型人財』の育成により『開発型企業』 の実現を目指し、「評価制度」と「役割等級制度」、「賃金制度」 の3つで構成されています。

∼ニチバンの評価制度∼

 「評価制度」は期待される行動に対する「行動評価」と 自ら設定した目標に対するプロセスと成果を確認する「業 績評価」により「人財育成による仕事の質の向上」と「企 業ビジョンの実現」を目指します。

人権に関する方針

雇用に関する方針

新人事制度

AED(自動体外式除細動器)の設置

 ニチバンでは、「裁判員制度」が円滑に進むようその運営 に協力し、できるだけ「裁判員」として参加できるようサポー トしていく方針です。

裁判員制度への対応

 本社および 3 工場では社員全員を対象に AED 取り扱いおよ び普通救命の習得に向け、消防署員の指導のもと、計画的に訓 練を実施しています。社内だけではなく、社外においても救命活 動ができるようになることを目的とし今後も継続していきます。

参照

関連したドキュメント

2002 2003 2004 2005 2006 年度 (ppm).

「2008 年 4 月から 1

2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度

2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度

2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 地点数.

2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 地点数.

2015 年度子ども代表委員: 笹野 千枝里 ( 高校 3 年生 ) 川島 悠 ( 高校 2 年生

英会」の活動 工藤長彦さん (あしなが育英会・事務局長代行) 7 人 143 号 10 月 5 日 【第 75 回】若者自立塾・栃木 榎本他竹伸さん(若者自立塾・栃木塾長) 12 人 146 号 12